aamall

2005年01月

2005年01月26日

大般若会

去る1月23日(日)、大日山随縁寺にて大般若会(だいはんにゃえ)が行われました。この行事は、孫悟空に出てくる三蔵法師のモデルになった唐のお坊さん、玄奘三蔵(600‐664)が、18年の歳月をかけて中央アジアからインドへ渡って持ち帰ったといわれる、『大般若経』を経誦・奉納するものです。古くは勅命により、宮中や諸大寺で鎮護国家と除災招福の祈祷として機能していました。主に災害や病気の除去をはじめ、民衆の素朴な願いに応える行事として全国に普及したそうです。因みに、この大般若経というのは大変長く、元々はサンスクリット語だったものを彼が漢文に訳した(しかもたった4年で)ということで、歴史的に見ても大変重要なものであるといわれています。全部で600巻もあるため、読経の際は、「転読」といって、大勢のお坊さんが手分けをして「降伏一切大魔最勝成就怨敵退散!!」と唱えながら、蛇腹になっている経典を一巻ずつ、パラパラパラパラーっと一斉に繰ります。内容が難解極まりなく、じっくり読むには一日ではとても足りませんから、この繰ることによって600巻全部を読んだことと同じである、と考えられ、いつの頃からか行事のメイン場面となっております。近くで見ると大変迫力があり、動作も面白いです。 Nirvana

さて、大日山随縁寺の場合ですと、この大般若会では、地元地域の皆さんの厄年祈願法会(町民厄年連の恒例行事・厄年祭)を兼ねることにしております。これは、このお寺のご本尊である大日如来が、あらゆる災難を払い、五穀豊穣や病気平癒等の諸祈願に応える霊験あらたかな仏様である、という伝来によります。大日如来は古来より、通称「だいにっつぁま(大日様)」として、村人の篤い信仰を集めてきた村櫛の産土様です。また、当山では年2回(7月・12月)「お初(麦初穂・稲初穂)」と称し、檀信徒ふくめ町内のお宅より初穂献供の浄財を賜り、大日様にご奉納いたしております。このお初の浄財が、大日様の護持と20年に一度の御開帳祭典のための資金であり、大日様への報恩感謝と、末代までのご加護祈願という、先祖伝来の信心に由来する村櫛の伝統行事へと還元されます。厄年連の方々をお迎えしての祈祷法会は、こうした浄財寄進の施主各位への感謝を込めて行う当山の主要行事の一つであり、毎年檀信徒一同・お寺を挙げて歓迎いたしているものです。(住職談) 

しかし、ここで重要な点は、このような行事における本義が、あくまでも人々の所願成就への気持ちと、お寺側からの寄進に対する感謝の気持ちが、大般若会のコンセプトでもある「布施行」に通じている、というところにあります。

このように極めて庶民的で人々の生活に根付いた行事が、脈々と継承されているということは、まさに人の歴史そのものである、といえるでしょう。 Nirvana


2005年01月10日

ZUIEN-JI のBlog Openしました!

大日山随縁寺にて行われます2009年の秘仏公開に向けて、少しづつ情報をアップして参ります。なおこのサイトは、寺院情報、文化遺産、観光、その他リンク集、そして全国の「秘仏公開」の情報交換の場を兼ねております。秘仏公開はいずれも何年、あるいは何十年に一度というレアなイベントです。お見逃し無く!From Nirvana
※寺院関係者のみならず、歴史、宗教、考古学、建築、芸術および地誌専門の方からのアクセス・リンク大歓迎です☆

Welcome to our HP! We've just started making a presentation
about 〈Hibutsu Ko-kai〉, the open-door ceremony
of secret Buddhas which will be held in 2009 at Zuien-ji, Hamamatsu City.
In addition, you can enjoy and share the information of Traditional rites
in Japan. Remember, each ceremony is released only once a decade!
If you are interested, please leave your message. You can use other
languages here― English and French. My name is Nirvana.
Thank you.