aamall

2006年08月

2006年08月30日

今年も夏休み子ども坐禅会をしました☆

毎年夏休みの終わりに、隨縁寺では3日間「こども坐禅会」をしています。30日の朝まで、みんな朝7時から元気に集合です。

img20060830_1.jpg    img20060830_2.jpg 

3日続けての子もいますが、最初の日も、お友達同士で来てくれる子がいっぱい!いつもの坐禅会にも来てくれる高学年のお兄さんは、みんなのお手本としても活躍してくれましたね☆一緒に参加してくださるご家族の皆様にも今回もご協力いただきました。ありがとうございます。


img20060830_3.jpg

背筋のしっかり伸びたみんなの姿勢は、宝物です。

ところで当山坐禅会の特徴でもある、親子で坐禅について少し補足いたしますが、隨縁寺では年齢の上下に関係なく“どなたも”参加可としています(たまに、おなかの中にいるときから参加してくれている子もいます!)。そして幼稚園に上がるまでの子たちには、座布団や坐フ使用の前に、まず最初はお母さんのおひざの上ですわってみようというのを実践しております。じーっと坐っていられるときだけでなく、たとえ寝てしまったりぐずったりしても、お母さんと一緒なので安心なのですね。おばあちゃんの膝の上、という子もいます!この夏休み坐禅では、お兄さんお姉さんと一緒の、3分や5分という短い時間を何回かにわけて、鐘が鳴るまでのあいだだけは黙って坐ることを目標にします。 (参考:毎月の定期坐禅会は40分or 20分×2。)


これは、左側が大人用の坐フ、右が子ども用の坐フです。

img20060830.jpg


来年もまた、たくさんのお友達と出会えるのを楽しみにしています。ひざ坐禅はオリジナルなので、もしかしたら大人の方からは賛否両論あるかもしれません。でも、成長していく子どもたちがどんどん先輩になって、お手本になってくれるのは本当に頼もしいと和尚さんはいつも思っています。もう新学期が始まりますが、からだにきをつけて毎日を過ごしていきましょう☆


浜松市内のお寺でも開催多数ですが、子どもたちが参加できる坐禅会は、全国的に重要行事になっております。それぞれの地方やお寺によって少しずつ方法が違っているところも面白いですね。PTAの皆さんからは、どこも多大なるご協力をいただいております。

〈追記2〉
子ども坐禅やお寺コンサートなどのイベントをしていらっしゃるお寺さんと、随時リンク希望しています^-^! 新聞などのメディアでもみつけられた方でこのログもし見ていらしたら、ご面倒でなければぜひお寺の
アドレスまでご一報くださいませ♪


2006年08月13日

大施食会 お盆会について

 ご多用のところ、又大変に暑い中、隨縁寺の施食会(従来の寺施餓鬼)にようこそお参り下さいました。心より厚く御礼申し上げます。
 皆様共々に、当山の新仏(新亡=あらぼとけ)諸精霊、合わせて、当山檀信徒および本日参拝の各家先祖代々諸精霊(ご先祖の皆様の御魂)、有縁の精霊、無縁の精霊、三界万霊等すべての精霊のために、懇ろなるご供養をいたしましょう。合掌

― 施餓鬼会(せじきえ、おせがき)とは
おせがきは、正式には「施食会」といい、お寺で執り行われる大切な法会の一つです。もともとは、餓鬼、つまり輪廻でいう餓鬼道に落ちて苦しんでいる亡者のために、飲食(おんじき)を施して供養するというものでしたが、今では餓鬼に限らず先祖の霊はもとより、弔う人のない無縁の霊、戦争や事故などで不幸な亡くなり方をされた霊などを広く供養する法会となっています。
 長生きできますようにという祈り(生・命の尊厳と感謝)と、他者を救う(施し・布施の心)ために行うものです。だれでも救わずにはおられない仏様の大慈悲を、とてもよく現した仏事であるといえましょう。

※曹洞宗では、餓鬼(飢えた鬼)は差別用語であるとして、施食(食を施す)と言い換えていますが、この寺報では、参考資料よりの引用あるいは慣習的表現として使用させていただいております。

― おせがきの由来
 その由来は、「仏説救抜焔口餓鬼陀羅尼経(ぶっせつぐばつえんくがき だらにきょう)」にあるとされています。これは8世紀に中国の不空三蔵が漢訳したお経で、日本には弘法大師空海がお伝えになったといわれています。仏教行事としては、鎌倉時代以降、故人の霊を供養するため盛んに営まれるようになったようです。

釈尊(お釈迦様)の十大弟子の一人、アーナンダ(阿難尊者)にまつわる物語
 アーナンダが、あるとき森の中で坐禅をしていると、やせおとろえて、首や手足は針金のように細く、髪は乱れ、腹の大きくふくれた焔口(えんく)という餓鬼が現れました。そして、口から炎を出して「おまえの命はあと三日しかないぞ」と予言したのです。びっくりしたアーナンダは「何か助かる方法はないものか」とたずねたところ、餓鬼は「たくさんの食べ物を餓鬼に施し、有り難い教えを説いてくれれば、お前も餓鬼も救われる」というのです。そこで、アーナンダは、そのことをお釈迦様に伝えますと、「では、この飲食陀羅尼(おんじきだらに)という、祈りの言葉を唱えて餓鬼に施せば、すべての餓鬼たちに、飲食(おんじき)を与えることができるであろう」と諭されました。ただちにアーナンダは、お釈迦様の教えの通り、施食棚を設け、山海の食物をお供えし、多くの修行僧に供養してもらいました。その結果そなえた供物は無量のものとなり、餓鬼も救われ、アーナンダも88歳までの教えを広めることができたといわれています。


― おせがきと、おぼん
 さて、施食会(おせがき)をおこなう時期は、本来決まったものではなく、随時なされるものですが、いつのころからか、お盆と合わせて行われることが多くなりました。おせがきは、お盆と混同されがちですが、本来は別の由来を持つ別々の行事です。
 先に申しましたように、せじきえはアーナンダ(阿難尊者・あなんそんじゃ)が餓鬼のために供養する、というお話に由来しますが、お盆は、目連尊者(もくれんそんじゃ)が餓鬼道に落ちた母を救うために供養するという、ご先祖への孝順心の話に基づきます。
 この全く別の物語に由来する二つの行事が、共に飲食(おんじき)の供養によって、あらゆるものの苦悩を除き、すべての幸福を願う人間のうるわしい菩提心(ぼだいしん)に基づく共通の意義をもつところから、年に一度の盂蘭盆会(うらぼんえ)を中心としたお盆の時期に取り入れられ、営まれることが一般的になりました。せじきえで無縁の霊を供養し、お盆でご先祖様を偲ぶ。生きとし生けるものは、お互いに関係し合って存在するもの。あらゆる存在を尊ぶ仏教の心を大切にしたいものです。

― 五如来の旛(せがきばた、せじきばた)
img20060813_4.jpg

 写真のように施餓鬼棚の上(天井)から吊したり、あるいはそばの葉竹には、如来のお名前(名号)を記した「旛」をお祀りしてあります。この「旛」は、仏様の威徳を示す飾りの一つです。おせがきは五如来を本尊とし、清らかな道場に諸仏の仏、菩薩様と阿難尊者(アーナンダ)をお迎えします。ここで、一切の迷える餓鬼の魂に食を施し、五如来の力をお借りし、お導きをいただいて、霊を餓鬼の世界から救っていただき、共々に心安らかな日暮らしをお誓い致すのであります。あまりなじみのないお名前かと思いますが、別名もあります。また、それぞれに司る方角と色がありますのでご紹介しましょう。

五如来

南無 多宝如来(宝勝如来)南 黄色(地)
 この仏様は、飢えた魂を満たす働きをします。食べ物を恵み、足ることを教えます。人間のむさぼり、怒り、愚痴の三つの煩悩を鎮めて下さいます。餓鬼の心(惜しみや貪りの心)を除いて、円満ならしめ富や幸福を授ける仏様。

南無 妙色身如来(阿しゅく如来)東 青色(空)
 醜い姿形を破り、身心ともに満ち足りたものにする美しいからだの仏様。供養を受けたことで飢えた魂も優しいお顔になります。供養する私たちも満ち足りて、穏やかな表情にさせていただきます。

南無 甘露王如来(阿弥陀如来) 西 赤色(火)
 甘露というのは、生命を育み魂を癒します。仏の智慧を注いで、餓鬼の世界の苦しみを取り除き、身心に安楽の境地を与えて下さる仏様。

南無 広博身如来(中央大日如来) 中央 白色(水)
 傷つき満たされない魂に、その喉(のど)を広げて供養の飲食(おんじき)を助け、飲食の楽しみを与えてくれる仏様。

南無 離怖畏如来(釈迦如来) 北 黒色(風)
 恐怖や苦しみの心を除き、餓鬼の世界から脱出させて下さる仏様。
ちなみに、それぞれの旛の如来の上に書いてある「南無(なむ)」は、「どうかお願いいたします」の意味です。

※この五如来旛(せがきばた)は、お宅のご仏壇や施食棚に祀っていただけるよう、8/11-13の各家施食供養の日、ご来山の折に受付にてお配りいたします。

下の写真は、8月13日(日)に裏山の共同墓地にお参りした際のものです。日差しと風が穏やかな一日、たくさんの方にお参りいただきました。ここの墓地のご本尊様は、お地蔵様です。

img20060813.jpg  img20060813_1.jpg

img20060813_2.jpg  img20060813_3.jpg


〔各種参考文献〕「お寺の行事」(曹洞宗宗務庁)、仏教語大辞典(小学館)、広辞苑(岩波書店)ほか、すずき出版、転法舎、開山堂出版、(有)梵企画の関連出版物より、引用要約して使用いたしました。


住職より





   続きを読む

2006年08月05日

8月の予定  大施食会・お盆会・夏休みこども坐禅会のご案内

8月7日 山門大施食会 午後二時より
新仏のご供養を中心に、皆様方のご先祖の諸精霊、有縁無縁の精霊のご回向をいたします。餓(飢)えた心を反省し、すべての物の命を尊び敬う心・施しの心を新たにする日です。

8月8日~12日 各家施食供養 (ご案内の日時によります)
 皆様にお寺に出向いていただき、本道(位牌堂)にてご一緒にお盆のお経をお読みし、一軒一軒のお宅のご先祖様、先亡諸精霊のご供養をいたします。ご希望の方はお宅へ伺います。

8月13日~15日 お盆会 -盂蘭盆会
 お盆は「み魂祭り」ともいって、ご先祖様を初め亡くなった方の御魂をお祀りする行事です。ご先祖さまのご恩に感謝し、亡き人を偲ぶ心をすべての人やものに注いで大切に生かしていく努力をお誓いする日。13日の午後は、村櫛町共同墓地にて盆総供養を行います。

8月24日 川施食会(浜名漁協村櫛支所主催)
 漁業従事関係者ならびに参拝者先祖代々諸精霊、浜名湖等水難横死者諸精霊のご供養をすると共に、魚介類諸群霊の供養を通して、自然の恵みに感謝し、漁業の安全を祈願する日です。お布施は、曹洞宗国際ボランティア(シャンティ)を通して寄付します。

8月28~30日 夏休みこども坐禅会
 あさ 7:00から 場所:おてら