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施食

2008年07月17日

おせがき(施食会)のご案内

寺施餓鬼(施食会)のご案内

 暑中お見舞い申し上げます。皆様にはますます御清栄のこととお喜び申し上げます。
 日ごろは当山のことにつきまして、何かとご支援ご協力を賜り、心より厚くお礼申し上げます。
 さて、本年も下記のように施食会をお勤めいたします。ご多用の中、また大変お暑いところ恐縮に存じますが、皆様お誘い合わせてのご参拝、お水向け賜りますようお願い申し上げます。


                
          記

1 日時 平成20年8月7日(木) 午後2:00~3:30
2 場所 大日山 隋縁寺 本堂
3 内容 「施食会(せじきえ)」および「法話」

 大勢の御寺院様のご随喜[*1]をいただき、皆様とともに新仏のご供養をいたします。また、当山の檀信徒及びご参拝の各家先祖代々諸精霊(ご先祖の皆様のみたま)、有縁無縁三界万霊[*2]等、すべての精霊[*3]に飲食(おんじき)を施し、懇ろにご回向申し上げます。施食会は、今ある命に感謝し、施しの心を新たにする行事です。


4 受付 (当日は隋縁寺の檀信徒総代、会計が受付を担当します)

○水向け料は不祝儀袋に入れてお納めください。当日ご都合でご欠席される方で、前日までに或いは後日お寺に直接お届け(郵送可)くださる場合も、同様に不祝儀袋に入れてお納めくださるよう、ご協力をお願い致します。
○受付を済ませたら、お供物(御菓子)をいただいてください。


ミニ解説
[*1]随喜(ずいき zui-ki) ―― 僧がほかの寺院の行事に喜んで参加・協力すること。本来は他人の善い行為や幸せをみて、ともに喜びの心を生ずるの意)
[*2]三界万霊 ―― 衆生(しゅじょう・生命あるものすべて)が輪廻(りんね・迷いの世界で生死を繰り返すこと)する、三界(欲界・色界・無色界)の一切の精霊。新仏をおまつりする施餓鬼棚の中央の大きな位牌は、その一切の精霊をお祭りする三界万霊牌です。
[*3]精霊 ―― 本来は亡くなられた方の霊魂の意。しょうれい、しょうりょう等と読みますが、丁寧に「お精霊さま」と申し上げます。なすやキュウリで作った牛や馬などを、おしょうろうさま、おしょろさまと呼ぶのも、その由来であります。


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・・・一軒一軒のお宅のための…
各家「施食供養(従来の家施餓鬼・棚経)」のご案内

8月7日の寺施餓鬼が終わりますと、今度はいよいよ皆様方一軒一軒のご先祖様がたの、施食供養(家施食)の行事に入ります。ご多用のこととは存じますが、下記の日程に従いまして、ご来山お参りくださいますようお願い申し上げます。

8月10日(日)
午前10:00~ 午後3:00~ 町外の皆様
午後7:30~ 1~3組の皆様

8月11日(月)
午後7:30~ 4~6組の皆様

8月12日(火)
午後7:30~ 7~9組の皆様

○ご都合の悪い日時があれば、ほかのいずれかの日程でお出かけください。
○ご夫婦・ご家族おそろいでのお参りをお勧めいたします笑顔
お宅のお位牌をご持参いただいても構いません。



○水向け料について
・町内の方は、組とお名前[氏名]を不祝儀袋に必ず書いて総代さんにお渡しください。
・8月7日寺施餓鬼とは別におさめたい方、町外の方で、護持会やお初料おさめる方は、区別がつくようお手数ですが別袋にて、受付にお出しください。
○ご供養のお勤め終了後には、「五如来の旗・せじきばた」(色のついた短冊のような形をした旗です)と、各種お飲み物を、お受け取りください。



☆なお、ご希望の方は、お宅へお伺いして家施食のお経を上げさせていただいています。
・・・新改築、移転された方、お嫁さん・ご養子さんを迎えられた等のお宅にはとくにお勧めしております。お受けできる時間帯は以下のとおりですが、それ以外の場合でも個別にご相談させていただきます。
どうぞ遠慮なくお申し出ください。

8/9(土)午前9:00~11:00
8/10(日)午後4:00~5:30
8/11(月)午前9:00~11:00 午後4:00~5:30



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2007年08月16日

寺報ずいえん 第29号

存者は福楽にして寿窮まりなく 亡者は苦を離れ、安養(浄土)に生ず

 ~おせがき(寺施餓鬼)にようこそお参りくださいました~
8月7日、無事におせがきの法要が終了いたしました。ご多用のところ、また大変暑い中、お参り下さり誠にありがとうございました。心より暑く御礼申し上げます。
 10-15日の間には、例年どおり、各家施食供養と続きまして、来る8月24日は、川施餓鬼(漁協村櫛支所主催)が行われます。

 場所: 漁協(駐車場に施餓鬼棚があります)  時間: 夕方7時~
 
 
「おせがき」のテーマの中心は布施です。長生きできますようにというお祈り(生・命の尊厳と感謝)と、他者を救う(施し・布施の心)ために行うのが本当です。だれでも救わずにはおられない仏の大慈悲を、とてもよく表した仏事であるといえましょう。餓鬼という迷える魂に飲食を施す、その施しの善行が功徳となり、自分の心の中の欲望の炎を戒め、さらに、ご先祖様の霊を成仏へと導きます。これを追善供養といいます。
→去年の記事は
コチラ

 
 なお、今回の寺施餓鬼に先立ちまして7月22日には、総代さん会計さん、世話人さん、護持会の方、総勢60余名の大勢の皆様のお力で、奉仕作業が行われました。安全対策(傷害保険などへの加入も含め)、用具の調整、剪定・刈り込み・草取り・片づけなどの作業内容、担当の割り振りから休憩などなど、連日にわたり事前準備をしていただきました。前日の大雨がうそのような快晴の下、当日は、けが人もなく無事終了することができましたほか、猛暑の中、世話人の石塚さんからはお手製の冷たい蜂蜜レモン(まさに甘露のお薬!)を頂き、中西造園の中西さんからは、特に専門的なお立場から特別に応援していただきました。
 おかげさまで大変清々しい境内でおせがきの法要ができましたことに、無上の喜びを感じます。ありがとうございました。
 総代さんたちの熱い想いと、それに応えてくださった会員の皆様がたの暑い布施の心がもたらしめた、大日様のご加護の所以と確信致しております。皆様の布施行に合掌礼拝致すのみであります。

〈写真は18日頃にup予定〉
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2006年08月13日

大施食会 お盆会について

 ご多用のところ、又大変に暑い中、隨縁寺の施食会(従来の寺施餓鬼)にようこそお参り下さいました。心より厚く御礼申し上げます。
 皆様共々に、当山の新仏(新亡=あらぼとけ)諸精霊、合わせて、当山檀信徒および本日参拝の各家先祖代々諸精霊(ご先祖の皆様の御魂)、有縁の精霊、無縁の精霊、三界万霊等すべての精霊のために、懇ろなるご供養をいたしましょう。合掌

― 施餓鬼会(せじきえ、おせがき)とは
おせがきは、正式には「施食会」といい、お寺で執り行われる大切な法会の一つです。もともとは、餓鬼、つまり輪廻でいう餓鬼道に落ちて苦しんでいる亡者のために、飲食(おんじき)を施して供養するというものでしたが、今では餓鬼に限らず先祖の霊はもとより、弔う人のない無縁の霊、戦争や事故などで不幸な亡くなり方をされた霊などを広く供養する法会となっています。
 長生きできますようにという祈り(生・命の尊厳と感謝)と、他者を救う(施し・布施の心)ために行うものです。だれでも救わずにはおられない仏様の大慈悲を、とてもよく現した仏事であるといえましょう。

※曹洞宗では、餓鬼(飢えた鬼)は差別用語であるとして、施食(食を施す)と言い換えていますが、この寺報では、参考資料よりの引用あるいは慣習的表現として使用させていただいております。

― おせがきの由来
 その由来は、「仏説救抜焔口餓鬼陀羅尼経(ぶっせつぐばつえんくがき だらにきょう)」にあるとされています。これは8世紀に中国の不空三蔵が漢訳したお経で、日本には弘法大師空海がお伝えになったといわれています。仏教行事としては、鎌倉時代以降、故人の霊を供養するため盛んに営まれるようになったようです。

釈尊(お釈迦様)の十大弟子の一人、アーナンダ(阿難尊者)にまつわる物語
 アーナンダが、あるとき森の中で坐禅をしていると、やせおとろえて、首や手足は針金のように細く、髪は乱れ、腹の大きくふくれた焔口(えんく)という餓鬼が現れました。そして、口から炎を出して「おまえの命はあと三日しかないぞ」と予言したのです。びっくりしたアーナンダは「何か助かる方法はないものか」とたずねたところ、餓鬼は「たくさんの食べ物を餓鬼に施し、有り難い教えを説いてくれれば、お前も餓鬼も救われる」というのです。そこで、アーナンダは、そのことをお釈迦様に伝えますと、「では、この飲食陀羅尼(おんじきだらに)という、祈りの言葉を唱えて餓鬼に施せば、すべての餓鬼たちに、飲食(おんじき)を与えることができるであろう」と諭されました。ただちにアーナンダは、お釈迦様の教えの通り、施食棚を設け、山海の食物をお供えし、多くの修行僧に供養してもらいました。その結果そなえた供物は無量のものとなり、餓鬼も救われ、アーナンダも88歳までの教えを広めることができたといわれています。


― おせがきと、おぼん
 さて、施食会(おせがき)をおこなう時期は、本来決まったものではなく、随時なされるものですが、いつのころからか、お盆と合わせて行われることが多くなりました。おせがきは、お盆と混同されがちですが、本来は別の由来を持つ別々の行事です。
 先に申しましたように、せじきえはアーナンダ(阿難尊者・あなんそんじゃ)が餓鬼のために供養する、というお話に由来しますが、お盆は、目連尊者(もくれんそんじゃ)が餓鬼道に落ちた母を救うために供養するという、ご先祖への孝順心の話に基づきます。
 この全く別の物語に由来する二つの行事が、共に飲食(おんじき)の供養によって、あらゆるものの苦悩を除き、すべての幸福を願う人間のうるわしい菩提心(ぼだいしん)に基づく共通の意義をもつところから、年に一度の盂蘭盆会(うらぼんえ)を中心としたお盆の時期に取り入れられ、営まれることが一般的になりました。せじきえで無縁の霊を供養し、お盆でご先祖様を偲ぶ。生きとし生けるものは、お互いに関係し合って存在するもの。あらゆる存在を尊ぶ仏教の心を大切にしたいものです。

― 五如来の旛(せがきばた、せじきばた)
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 写真のように施餓鬼棚の上(天井)から吊したり、あるいはそばの葉竹には、如来のお名前(名号)を記した「旛」をお祀りしてあります。この「旛」は、仏様の威徳を示す飾りの一つです。おせがきは五如来を本尊とし、清らかな道場に諸仏の仏、菩薩様と阿難尊者(アーナンダ)をお迎えします。ここで、一切の迷える餓鬼の魂に食を施し、五如来の力をお借りし、お導きをいただいて、霊を餓鬼の世界から救っていただき、共々に心安らかな日暮らしをお誓い致すのであります。あまりなじみのないお名前かと思いますが、別名もあります。また、それぞれに司る方角と色がありますのでご紹介しましょう。

五如来

南無 多宝如来(宝勝如来)南 黄色(地)
 この仏様は、飢えた魂を満たす働きをします。食べ物を恵み、足ることを教えます。人間のむさぼり、怒り、愚痴の三つの煩悩を鎮めて下さいます。餓鬼の心(惜しみや貪りの心)を除いて、円満ならしめ富や幸福を授ける仏様。

南無 妙色身如来(阿しゅく如来)東 青色(空)
 醜い姿形を破り、身心ともに満ち足りたものにする美しいからだの仏様。供養を受けたことで飢えた魂も優しいお顔になります。供養する私たちも満ち足りて、穏やかな表情にさせていただきます。

南無 甘露王如来(阿弥陀如来) 西 赤色(火)
 甘露というのは、生命を育み魂を癒します。仏の智慧を注いで、餓鬼の世界の苦しみを取り除き、身心に安楽の境地を与えて下さる仏様。

南無 広博身如来(中央大日如来) 中央 白色(水)
 傷つき満たされない魂に、その喉(のど)を広げて供養の飲食(おんじき)を助け、飲食の楽しみを与えてくれる仏様。

南無 離怖畏如来(釈迦如来) 北 黒色(風)
 恐怖や苦しみの心を除き、餓鬼の世界から脱出させて下さる仏様。
ちなみに、それぞれの旛の如来の上に書いてある「南無(なむ)」は、「どうかお願いいたします」の意味です。

※この五如来旛(せがきばた)は、お宅のご仏壇や施食棚に祀っていただけるよう、8/11-13の各家施食供養の日、ご来山の折に受付にてお配りいたします。

下の写真は、8月13日(日)に裏山の共同墓地にお参りした際のものです。日差しと風が穏やかな一日、たくさんの方にお参りいただきました。ここの墓地のご本尊様は、お地蔵様です。

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〔各種参考文献〕「お寺の行事」(曹洞宗宗務庁)、仏教語大辞典(小学館)、広辞苑(岩波書店)ほか、すずき出版、転法舎、開山堂出版、(有)梵企画の関連出版物より、引用要約して使用いたしました。


住職より





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2006年08月05日

8月の予定  大施食会・お盆会・夏休みこども坐禅会のご案内

8月7日 山門大施食会 午後二時より
新仏のご供養を中心に、皆様方のご先祖の諸精霊、有縁無縁の精霊のご回向をいたします。餓(飢)えた心を反省し、すべての物の命を尊び敬う心・施しの心を新たにする日です。

8月8日~12日 各家施食供養 (ご案内の日時によります)
 皆様にお寺に出向いていただき、本道(位牌堂)にてご一緒にお盆のお経をお読みし、一軒一軒のお宅のご先祖様、先亡諸精霊のご供養をいたします。ご希望の方はお宅へ伺います。

8月13日~15日 お盆会 -盂蘭盆会
 お盆は「み魂祭り」ともいって、ご先祖様を初め亡くなった方の御魂をお祀りする行事です。ご先祖さまのご恩に感謝し、亡き人を偲ぶ心をすべての人やものに注いで大切に生かしていく努力をお誓いする日。13日の午後は、村櫛町共同墓地にて盆総供養を行います。

8月24日 川施食会(浜名漁協村櫛支所主催)
 漁業従事関係者ならびに参拝者先祖代々諸精霊、浜名湖等水難横死者諸精霊のご供養をすると共に、魚介類諸群霊の供養を通して、自然の恵みに感謝し、漁業の安全を祈願する日です。お布施は、曹洞宗国際ボランティア(シャンティ)を通して寄付します。

8月28~30日 夏休みこども坐禅会
 あさ 7:00から 場所:おてら


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